World Championships 2015 Day2 使用パーティ 「サナバレル+カメックス」
ポケモン | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 持ち物 | 特性 |
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カメックス | しおふき | れいとうビーム | はどうだん | まもる | カメックスナイト | あめうけざら |
サーナイト | ハイパーボイス | サイコキネシス | トリックルーム | まもる | サーナイトナイト | トレース |
ヒードラン | ねっぷう | だいちのちから | ラスターカノン | まもる | シュカのみ | もらいび |
モロバレル | ギガドレイン | キノコのほうし | いかりのこな | まもる | メンタルハーブ | さいせいりょく |
ボルトロス | 10まんボルト | でんじは | ちょうはつ | あまごい | オボンのみ | いたずらごころ |
ランドロス | じしん | いわなだれ | ばかぢから | だいばくはつ | こだわりハチマキ | いかく |
【成績】
ポケモンワールドチャンピオンシップス2015 Day2 予選5勝2敗(世界16位)
ORAS初のパーティ紹介記事になります。
世界大会に出場するということでパーティの選択は悩みましたが、今作ずっと使用していた「メガサーナイト」で戦うことにしました。
今回日本人選手にはほぼ経験の無いマッチ戦であるということで僕が意識したのは「明確なゲームプランを用意する」ということです。
そのためパーティには2戦目以降自分有利の読み合いに持ち込みやすい技や持ち物をいくつか投入しました。
例えばボルトロスの「あまごい」
これはもちろんメガリザードンYを意識したもので、大抵のプレイヤーは一度雨乞いを見せたボルトロスの前でリザードンを動かすことはできないでしょう。
2戦目以降の相手のリザードンの行動は読みやすく、またボルトロスとの対面を嫌がり先発で繰り出されにくくなります。
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〔1戦目〕
「あまごい」でリザードンを初見殺し
↓ ↓
〔2、3戦目〕
初手のリザードンを軽視した尖った選出、リザードンの「まもる」や交代を読んだ行動選択でアドバンテージを得る
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これがボルトロスの「あまごい」を利用したパーティのゲームプランの1つで、他にもランドロスの「だいばくはつ」やモロバレルの「メンタルハーブ」などを利用した作戦をいくつか練ることで対戦を有利に進めることができました。
パーティ構築段階で動き方まで考察することは1ターン45秒という短い制限時間の中での迷いを解消する手助けにもなり良かったです。
【個別解説】
カメックス
ひかえめ H4 C252 S252
メガシンカ前:155-×-120-150-125-130
メガシンカ後:155-×-140-205-135-130
【カメックス採用に踏み切ったポイント】
1.「あまごい」とのシナジー
ボルトロスが雨乞いを使用することが決定していたので水タイプの高火力技である潮吹きを使えるカメックスは相性が良いといえます。
2.ヒードランに有利
パーティの構成上ランドロスが地震を打ちにくいため、サーナイトにめざめるパワーを採用しないサナバレル構築はヒードランの処理手段が限られています。
世界大会前の環境では「シュカのみ」を持ったヒードランが増加しており対策に悩まされましたが、ヒードランに対してカメックスは一方的に強く、サーナイトを見て繰り出されるヒードランをカメックスで倒すということが可能になりました。
3.「バンギラス+ドリュウズ+ボーマンダ」に強い
海外環境に多く見られる「バンドリマンダ」をサナバレルは苦手としていて、この組み合わせに対して有利なところもパーティと相性が良いです。
【技構成】
技名 | 備考 |
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しおふき | 威力150のタイプ一致全体技 使い手も少なくカメックス最大の特徴 |
れいとうビーム | ボーマンダ、ランドロスを一撃で倒せる モロバレルへの打点にもなる |
はどうだん | HPが減っていてもヒードラン、バンギラス等に有効打を持てる ガルーラのHPを大きく削れる |
まもる | --- |
「あくのはどう」はギルガルドを7割ほど削ることができますが、「はどうだん」、「れいとうビーム」の方が優先順位が高いと判断しました。
【配分】
火力も素早さも切ることが出来ずCS252振りになりました。
性格に関しては火力面を重視して「ひかえめ」にしましたが最速ヒードランや耐久振りのメガガルーラに先制しやすい「おくびょう」でも良かったかもしれません。
サーナイト
ひかえめ H252 B20 C116 D4 S116
メガシンカ前:175-×-88-176-136-115
メガシンカ後:175-×-88-220-156-135
【技構成】
技名 | 備考 |
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ハイパーボイス | タイプ一致全体技 必須 |
サイコキネシス | サイコショックと比べて威力が10高く追加効果もある |
トリックルーム | パーティに足りない素早さを補助する /「おいかぜ」、「でんじは」に対しての返し技 |
まもる | --- |
他に試してみた技構成
1.「ハイパーボイス/サイコキネシス/めざめるパワー(地)/まもる」
2.「ハイパーボイス/トリックルーム/ふういん/まもる」
3.「ハイパーボイス/サイコキネシス/ふういん/まもる」
結局のところ「でんじは」、「トリックルーム」による2パターンの攻め方が可能になる点を重視して「トリックルーム」と、カメックスで釣られたモロバレルを倒したかったので「サイコキネシス」が必要だと考え今の技構成に落ち着きました。
【配分】
メガシンカ後のすばやさをパーティ全体でやや相性の悪いキノガッサ抜きにして残りをHP、とくこうに振り分けました。
ヒードラン
ひかえめ H244 C252 S12
197-×-126-200-126-99
防御面ではパーティの炎の一貫性を切れたり、攻撃面ではハイパーボイスを半減してくる「はがねタイプ」・「ほのおタイプ」に強い。
【技構成】
技名 | 備考 |
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ねっぷう | モロバレル+何かの並びを考えるとやはり範囲技は優秀 |
だいちのちから | 主に対ヒードラン |
ラスターカノン | ミラーやニンフィアを意識 単純にメインウエポンにもなる |
まもる | --- |
他の技候補
技名 | 備考 |
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げんしのちから | 苦手とするファイアロー、リザードンの処理速度を上げる |
オーバーヒート | 威力だけを見るなら一番強いタイプ一致技 |
めざめるパワー(氷) | メガボーマンダ、ランドロスの一撃処理が可能になるメリットは大きい |
みがわり | この技を持つことでギルガルドに対してさらに有利に |
炎技、大地の力、守るの3つの技はほとんどのヒードランに採用されています。
残りの枠に入る技の中で僕がパーティに大きく変化をもたらすと思っている技はラスターカノン、げんしのちから、めざめるパワーの3つです。
この3つの技は「受け出しはできるが処理には時間がかかる」というヒードランの弱みを解消することができてその中からラスターカノンを選択。
原子の力を打ちたい相手には雨乞いボルトロスが強く、めざめるパワーは相手のランドロスが「とつげきチョッキ」なら耐えられてしまうことやカメックスが氷打点を持っていたので採用を見送りました。
【配分】
すばやさは追い風下で最速マニューラ抜きの調整をしているニンフィア抜きに。
世界大会で当たったヒードランは全て「シュカのみ」だったのでミラー意識でもう少しすばやさを速くしても良かったと思います。
【持ち物】
「シュカのみ」以外の持ち物だと相手のシュカヒードランに不利なのでシュカ以外の持ち物は考えられませんでした。
モロバレル
のんき H236 B156 D116
219-×-121-105-115-31
怒りの粉でカメックス、サーナイトをサポートする。
サーナイトのトリックルームと相性が良く、水タイプを半減できるところも重要である。
【技構成】
技名 | 備考 |
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ギガドレイン | エナジーボールは使ったことがないのでギガドレインにしました |
キノコのほうし | 非常に強力な命中100の催眠技 |
いかりのこな | ダブルバトルでは優秀なサポート技 |
まもる | サーナイトの守る読みでよくモロバレルが集中攻撃を受けるので必要 |
「キノコのほうし」、「いかりのこな」、「まもる」は必須で攻撃技にどの技を採用するかで悩みました。
「ヘドロばくだん」・・・相手のキノガッサやルンパッパ等の草タイプ、サーナイトやニンフィア等のフェアリータイプに思わぬダメージを狙える
「めざめるパワー(地)」・・・相手のヒードランに打点を持てる
最終的にモロバレルと同時に選出することの多いヒードランとランドロスが苦手とするトリトドンやラグラージといった水タイプに圧力をかける「ギガドレイン」を採用し、テンプレートな技構成になりました。
【配分】
防御を「A6段階上昇マリルリのじゃれつく」を高確率で耐える数値に。
特殊耐久は「いのちのたま持ちC252ゲッコウガのれいとうビーム」を耐えるところまで振りました。
ミロカロスやキリキザン入りのパーティに対しては威嚇を盾に物理ポケモン(主にガルーラ)と戦うことができないのでこの程度の物理耐久は最低限必要だと考えています。
【持ち物】
ゴツゴツメットを採用しなかった理由
・海外大会の上位にメガガルーラが少なかった
・日本以外の国ではCSボルトロスは使われておらず、ほとんどのボルトロスが耐久型
・またマッチ戦のため日本人も耐久型ボルトロスを使用してくることが予想できた
以上の理由から挑発ボルトロスに強い持ち物である「メンタルハーブ」を持たせました。
メンタルハーブが発動した際に取れるアドバンテージは大きく、挑発を無効にしてキノコの胞子が通った試合はほぼ勝利したと思います。
ボルトロスの使用率の高さも相重なって発動機会も多く大活躍でした。
ボルトロス
ずぶとい H236 B236 S36
184-×-132-145-100-136
マリルリ、スイクンといった水タイプやメガボーマンダの対策を厚くしたり、電磁波や地震への耐性がある。
また先制して打てる電磁波で運要素を相手に押し付けることができるので、実力者の多い世界大会では重要なポケモン。
【技構成】
技名 | 備考 |
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10まんボルト | 水タイプの弱点をつける貴重な技 |
でんじは | トリパに対しても積極的に使っていく |
あまごい | 対リザードン用 カメックスとのシナジーも |
ちょうはつ | ギルガルドやモロバレルを意識 |
挑発で相手の守るを封じランドロスの大爆発を通すのが狙いでしたが、「ねこだまし持ち+メガリザードン」の組み合わせや先発ボルトロスランドロスから守る大爆発の動き方ができないことを考えると最後の1枠は「まもる」が正解だったのかなと思いました。
本番では狙い通りの動きもできたので「ちょうはつ」が失敗だったとも言えず難しいところです。
【配分】
主にミロカロス入りのガルーラスタンやバンドリマンダに対しての選出が予想されたので性格は「ずぶとい」の防御特化に。
素早さは自分のサーナイト+1に調整しました。
あまり意味はありませんが「タラプのみ」ミロカロスにハイパーボイスより先に10まんボルトがヒットします。
ボルトロスミラーを考慮して素早さを上げたいところですが、めざめるパワーを所持していないため素早さを上げるメリットが少なく最低限のラインに留まりました。
【持ち物】
場持ちを良くしたかったので「オボンのみ」を持たせました。
ランドロス
ようき H4 A252 S252
165-197-110-×-100-157
サーナイトの低い物理耐久をカバーする特性「いかく」のポケモン。
怒りの粉では守れない地震を無効にできたり、サーナイトとの攻めの相性も良い。
【技構成】
技名 | 備考 |
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じしん | 鉢巻ならシュカヒードランでも一撃で倒すことが可能 |
いわなだれ | 追加効果が強い範囲技 |
ばかぢから | 地震が打てなくてもヒードランを処理できる メガガルーラも確1 |
だいばくはつ | 相手にとって想定外のダメージを与える |
カメックスを見て選出されやすい「でんきタイプ」や「みずタイプ」を大爆発で倒すことを狙いました。
ランドロスの前で水タイプが守ってくることは少なく、ボルトロスやサンダーは守るを所持していないことが多かったので大爆発は決まりやすかったです。
相手のポケモンの拘りアイテムや技構成に守るがないことが判明するマッチ後半戦では大爆発が確実に通ると分かる場面も多く、予想に反してマッチ戦で強い技であるなと思いました。
【配分】
ランドロスミラーやメガシンカ前のガルーラに先制できることを考えて素早さは落とさず、大爆発のダメージを下げたくなかったので火力も落とすことができず攻撃と素早さに努力値を振り切りました。
【持ち物】
サーナイトと組むランドロスは特殊型が強いと考えていてDay1では「たつじんのおび」を持たせた特殊ランドロスを使用しました。
しかしランドロスの強さを最も活かせるのはやはり物理型です。
仮想敵以外のポケモンに対して火力が微妙であるランドロスの弱い使い方をしていることがずっと気がかりだったことや、「シュカのみ」ヒードランの増加で特殊型ではヒードランを一撃で処理することが難しくなってしまったので物理型での採用を決定。
持ち物は特殊型と同じく馬鹿力で味方を巻き込むことなくヒードランの処理が可能な「こだわりハチマキ」を持たせました。
【世界大会対戦レポート】
Round1: vs Paul Chua (US) - 勝ち(〇×〇)
Round2: vs Eloy Hahn (DE) - 負け(××)
Round3: Choi Jeong Kyu (KR) - 勝ち(×〇〇)
Round4: Park Se Jun (KR) - 勝ち(×〇〇)
Round5: バルドルさん - 勝ち(〇〇)
Round6: Theron Ho (SG) - 勝ち(〇〇)
Round7: もりやまさん - 負け(〇××)
【まとめ】
まずプラチナの頃から憧れていた世界大会に参加できたことが嬉しかったです。
昔から知っていた海外プレイヤー達と交流ができたことも良かった。
対戦面では海外の環境を意識しすぎて日本人対策が甘かったのが反省点の1つでしょう。
メガサーナイトはクレセリア入りのガルーラスタンに不利で、もし予選を抜けれていたとしてもそこから勝ち上がることはできなかったと思います。
去年のTop8にはガルーラはおらず、今年は真逆の結果になりました。
ルールは違うものの世界大会って難しい、という感想です。